エゾシカはアイヌ語で「ユク」と呼ばれ、獲物(食べ物)という意味を持ちます。アイヌの人たちは、食用や防寒着などの自然の恵みとして崇めてきました。オスは春から秋にかけて立派なツノが生えてきます。
目次
エゾシカは北海道のみに生息する!
エゾシカは日本の北海道に生息するシカでニホンジカの亜種です。生息地は北海道全域で、森林、草原、牧草地などを好みます。近年では 学校や市街地などの都市部に出没するエゾシカも増えていて、 民家の庭木や家庭菜園を荒らす被害が問題となっています。
英語は?
- 学名:Cervus nippon yesoensis
- 英名:Hokkaido Sika Deer
- 和名:エゾシカ(蝦夷鹿)
エゾシカの生態!大きさは?
夏毛が茶色で、冬毛が灰褐色をしています。臀部は白色をしています。オスは角を持っており、春になると根元から落角します。その後「袋角」といって柔らかな短毛が密生する角が生え始め、秋頃には立派なツノが完成します。オス同士は繁殖期になるとこのツノで争い、争いに勝った雄は雌のハーレムを形成し一夫多妻となります。(→Wikipedia)
大きさは?
- 頭胴長:140 - 190 cm
- 体重:雄で90 - 140 kg、雌で70 - 100 kg
- 尾長:約13 cm
- 寿命:平均3~4年(20年近くまで生きる個体もいる)
- 角は雄だけにある。
食性は?
草食性で、1日5kg程度の餌を食べます。野草や木葉、木の芽やドングリササや木の若い枝、樹皮。エゾシカの活動は日の出や日の入りの時間帯がピークとなります。
夕暮れの中のエゾシカ
繁殖期は年に一度秋頃で、初夏に1頭を産む!
繁殖期は秋頃で、争いに勝った雄は雌のハーレムを形成し一夫多妻となります。その後、妊娠期間は230日程あります。翌年の初夏6月頃に出産をします。出産したばかりの子供は、母親と行動を共にするが、母親が単独で動く際は、茂みに隠れていることが多いですが、エゾヒグマなどに見つかり捕食されることがあります。茂みに隠れているときは人が近づいても逃げようとしないので、万が一見つけた場合は距離を保ちそっとしておいてあげましょう。
親子のエゾシカ
一時期は生息数が減少したが、最近は生息数が増加!
明治開拓期の北海道では、肉や毛皮を目的とした狩猟や、木材生産を目的とした森林伐採による生息地の減少によって、エゾシカの生息数も減少しています。その後、狩猟制限などにより生息数の減少は抑えられ、最近では生息数が増加しています。
天敵はエゾヒグマやエゾオオカミでしたが、エゾオオカミは既に絶滅しています。北海道では突然飛び出してきたエゾシカと車との衝突事故もあり、運転には注意が必要です。群れで行動している時期は、前のシカを追いかけて次々と飛び出してくることがあります。
厳冬期の夕暮れ氷の上を歩く
その他のエゾシカ写真
急に道路に飛び出してくることがあるので運転には注意が必要です。
エゾシカに会える場所
全道各地で会えますが、野付半島には多くの個体が生息しています。
野付半島(ネイチャーセンター)
・場所
〒086-1645 北海道野付郡別海町野付63
・電話番号
☎0153-82-1270