エゾリスはアイヌ語で「トゥスニンケ(巫術で消える)」と呼ばれています。夏毛と冬毛では姿が異なり、冬毛で覆われたエゾリスはふわふわでとても可愛らしいです!好物はクルミだけではありません!
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エゾリスは冬眠しない!1年中見ることができる!
エゾリスは北海道全域の平野部から森林にかけて生息し、身近な神社や公園などで見ることができます。中でも十勝のエリアには多くの個体が生息し、様々な公園で見ることができます。
冬眠をしないため1年中見ることができますが、冬の時期の行動時間は短いです。基本的には昼行性で、冬は朝から午前にかけての行動で巣に帰り、春から秋にかけては朝から昼過ぎまで活動します。特に秋の貯食時期は夕方まで貯食する姿が見られ、松の実やクルミの実を一生懸命探して埋めています。
英語は?
- 学名:Sciurus vulgaris orientis
- 英名:Hokkaido Squirrel
- 和名:エゾリス(蝦夷栗鼠)
エゾリスの生態!好物はクルミだけじゃない!
食性は雑食性で、基本は木の実、芽、樹液、キノコなどを食べていますが、稀にセミなども食べます。体長はオスとメスで差がありません。夏毛は茶色で耳毛がなく、冬毛は茶灰色で4~5cm程の耳毛が生えています。
リスと言えばクルミ!のイメージがあるかもしれませんが、松の実も大好物です!秋になると、チョウセンゴヨウ松の松笠をむいて中の実を食べたり貯食(食べ物をいろんな場所に埋めておく行動)したりする姿が見られます。大きな松笠だと100個以上の松の実が中につまっているそうです。
貯食は餌の少ない冬や春先のためにする行動ですので、実りの秋は冬が来る前の準備として忙しい季節です。朝から夕方近くまで貯食行動をしてる個体もいます。(→Wikipedia)
大きさは?
- 体長:22~27cm程
- 体重:330~470g程
- 耳毛:4~5cm程(冬毛)
- 寿命:野生下では3年程
- メスとオスの大きさに差がない
子育てはメスだけで行う!お母さんは大忙し!
春から夏にかけて繁殖期となります。出産回数は1~2回で1度に1~7匹の子供を産みます。妊娠期間は約40日間です。子育ての巣は木の洞(うろ)を使ったり、小枝などを組み合わせて自ら巣を作って使います。子育てはメスだけで行います。授乳が終わって母リスが巣穴から出ていくと、子リス達が遊び始めます。
子リスが巣穴から出てきて遊ぶ姿
子育て中にお引っ越し!お母さんは力持ち!
巣が狭くなったり、天敵に狙われたりすると引っ越しを行い、違う巣に移動します。その際、子供が小さいと口にくわえて引っ越しを行います。子リスは落下防止のため、マフラーのように母リスに巻き付きます。ある程度動ける大きさになってからの引っ越しであれば母リスの後ろをついてきますが、たまに母リスを追い越してしまうこともあります。
子リスを運ぶお母さんの姿
子リスはとっても仲良し!
巣穴の外で遊ぶ大きさになると、じゃれ合ったり、いろんなものを口にしたり、とにかくやんちゃです!日に日に行動範囲が広がり、いろんなものをさわったりかじったりします。まだバランスが悪いので木から落ちることもあります。2匹が匂いを確認する姿はまるでキスをしているようで癒されます!
2匹の子リス
白いエゾリス!アルビノのエゾリスも存在する!
エゾリスの中には、「白いリス」「白リス」などと言われている真っ白な姿をしたエゾリスを見かけることがあります。アルビノと言って先天性色素欠乏症の個体です。アルビノはメラニン色素が欠乏しているため、目を見ると赤い目をしています。
冬の雪の中にたたずむ姿はまるで雪の妖精!近年SNSの普及により珍しい動物見たさに人が殺到することもあるため、見かけてもそっとしておきましょう!過去に帯広畜産大学の構内で約4年生存した個体がいます。
約4年も生存した個体
詳しくは以下の記事で紹介しています。
帯広畜産大学の白いエゾリス(まとめ)
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