
シャチはアイヌ語で「レプンカムイ」と呼ばれ、沖の神という意味を持ちます。北海道沿岸における出現が多かったことからアイヌの人たちは沖の神として崇めてきました。野生のシャチは根室海峡で見ることができます。
目次
シャチは知床羅臼町で見ることができる!
シャチはマイルカ科シャチ属の海獣で、マイルカ科の仲間では最大の種です。日本ではサカマタとも呼ばれています。
「シャチ」と大きく分類されていますが、同じ地区でも大きさや模様、食性が異なるタイプが生息しており、各タイプ別に分類されています。根室海峡では4~7月頃に野生のシャチと出会える確率が高いです。知床羅臼町では観光船の運航をしています。
英語は?
- 学名:Orcinus orca
- 英名:Killer Whale・orca
- 和名:シャチ(鯱)

シャチの生態!群れを作って行動!メスを中心としたグループになっている!
シャチは群れを作って行動します。年長のメスを中心としてグループを作り、とても仲間意識の高い動物です。オスとメスは「背びれ」を見ると見分けられます。オスの背びれは二等辺三角形のようになり大きく最大で2m程になるのに対して、メスの背びれは後ろに弧を描くように曲がりオスに比べて小さいです。
背びれの根元にはサドルパッチと呼ばれる灰色の模様があり、個体で異なるため、これを個体識別に使っています。泳ぐ速さは哺乳類の中で1番早く60~70km/hで泳ぐことができます。自然界で天敵は存在せず、海洋系で食物連鎖の頂点に立ちます。(→Wikipedia)
大きさは?
- 体長:オス6 ~8m 程、メス5~7m程
- 体重:オス3500~5500kg程、メス3000~4000kg程
- 寿命:野生下では30~50年程
- 時速60〜70kmで泳ぐ
- オスの方が背びれが大きく、最大で2m程になる

食性は肉食性!頭を使って狩りをする!
主に魚類やイカ、イルカ、鳥類やアザラシを捕食します。アルゼンチンのバルデス半島では海中から砂浜にアタックしてオタリアを捕まえるタイプのシャチもいます。
また、大変賢い動物で、氷上で休んでいるアザラシを見つけると、群れでタイミングを合わせて泳ぎ、大きな波を起こして氷をひっくり返し、アザラシを海中に落として捕食するといった姿も見られます。
根室海峡を泳ぐ姿

個体差はあるが、好奇心旺盛な個体もいる!
知床の根室海峡では好奇心旺盛な群れもあり、観光船に近づいてくる個体がいます。中には船の真横にやってくることも!間近で見るととても大きな体格をしていることがわかります。時には船の真横でブリーチングやスパイホップといった偵察行動を行い、観光船のお客さんを喜ばせてくれます。
ブリーチングする姿

呼吸は噴気孔で行う!
シャチは頭の上にある噴気孔で呼吸をしています。噴気孔の奥にある溝から「クリック音」と呼ばれる音波を飛ばすことができます。仲間との連絡や対象物との距離を測るために使われています。
2005年の2月には羅臼町の相泊で、シャチ12頭が流氷に閉じ込められ、9頭が死亡するという痛ましい事故が起きました。多くのシャチの死を無駄にしないために、回収し研究の役に立てたそうです。また、その時のシャチの骨格標本が「知床羅臼ビジターセンター」に展示されています!
呼吸をする瞬間

その他のシャチ写真
根室海峡を泳ぐシャチの姿です。



シャチに会える場所
知床羅臼では野生のシャチに出会えます。
ゴジラ岩観光(羅臼事業所)
・場所
〒086-1833 北海道目梨郡羅臼町本町30-2
・電話番号
☎0153-85-7575
・予約は→ホームページ