オンネトー
![空撮オンネトー](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-lake2-1-1024x682.jpg)
オンネトーはアイヌ語で「老いた・大きな沼」という意味を持ちます。北海道の阿寒摩周国立公園内にある周囲2.5km程の湖です。鮮やかな青色をした湖として有名ですが、季節・天気・時間・見る角度によって色が変わるため、別名「五色沼」とも言われています。
オンネトーの周りには散策路が整備され、湖畔の周りを歩くことができます。また、湖畔の西側には「展望デッキ」があり、オンネトーを一望できます。周辺には「錦沼」「湯の滝」「国設野営場」「山の宿野中温泉」などがあり、観光におすすめです。
オンネトー展望デッキ
オンネトーは北海道の阿寒摩周国立公園内にあり、雌阿寒岳の麓にある周囲2.5km程の湖です。鮮やかな青色をした湖として有名ですが「季節・天気・時間・見る角度」によって色が変わるため、別名「五色沼」とも言われています。
道内の3大秘湖は「東雲湖」「オコタンペ湖」「オンネトー」と言われており、一度は訪れたい場所です。訪れるのにおすすめな日は風のない日です。湖面が鏡のようになり景色が映り込みます。
冬期の道路閉鎖期間以外は車で訪れることができ、展望デッキからは雌阿寒岳を背景にオンネトーを見られます。
![オンネトー展望デッキ](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-lake3-1024x683.jpg)
山の宿野中温泉からオンネトーに向かっていくと一番初めに開けた場所に数台の車を置くことができ、そこも風のない日はこんな景色を見ることができます。
![鏡のオンネトー](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-lake-1024x683.jpg)
オンネトー周辺地図
湖の周りには散策路があります。冬期は山の宿野中温泉より先の道路が閉鎖となるため車で来ることはできませんが、徒歩であれば道路や散策路から歩いてくることが可能です。
![オンネトー周辺地図](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-map-1-1024x940.jpg)
オンネトー展望台
展望デッキの他に、展望台があり、800m程の散策路を進むとたどり着くことができます。散策路はこんな感じです。
![オンネトー散策路](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-walking-path2-1024x683.jpg)
![オンネトー散策路](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-walking-path-1024x683.jpg)
しかし展望はあまり良くないです。しかもエゾヒグマの生息地でありますので、油断はしないようにしましょう。
![オンネトー展望台](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-observatory-1024x683.jpg)
錦沼
錦沼は「山の宿野中温泉」からオンネトーに向かう途中にあります。道路の横にあるため、知らずに通過してしまう人がほとんどですが、一度立ち寄ってみることをおすすめします。沼が赤褐色をしており、衝撃を受けると思います。
![錦沼](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/nishiki-swamp2-1024x683.jpg)
赤褐色をしたこの沼は褐鉄鉱(鉄の酸化鉱物:いわゆる鉄のサビ)の堆積物であり、このような色をしています。簡単に言うと鉄サビが沈殿しているということになります。
![錦沼](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/nishiki-swamp-1024x682.jpg)
周囲200mほどの大きさで、春には沼の周辺で水芭蕉やハクサンシャクナゲが咲きます。
オンネトーが鮮やかな青色をはじめとした様々な色を見せてくれる理由は、この錦沼の水がオンネトーに流れ込み、沈殿したり、浮遊することで、光の散乱に影響を与えているからだそうです。
オンネトー湯の滝
2000年9月6日に「国の天然記念物」に指定されています。その理由は、バクテリアによる「マンガン鉱物(こうぶつ)の生成現象(せいせいげんしょう)」が見られるからだそうです。藻類(そうるい)が放出した豊富な酸素と、バクテリアの生息(せいそく)が合わさり、こういった現象を起こしています。岩肌が黒く覆われているのはそのためです。
![湯の滝](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-waterfall3-1024x683.jpg)
湯の滝は名前の通りお湯が滝となり流れており、かつては滝の上に露天風呂を作り、利用していたそうですが、現在、露天風呂として利用できないのは、このマンガン鉱物の生成現象に影響を及ぼすことがわかったからです。右奥に見える階段は露天風呂へと続く道ですが現在は通行止めとなっております。
![湯の滝](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-waterfall-1024x683.jpg)
通常マンガン鉱物の生成現象は海底で見られるため、これだけの規模が陸上で観察できるのは、世界でこの「湯の滝」だけだそうで、世界的に注目されている場所でもあります。
![湯の滝建物](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-waterfall2-1024x683.jpg)
![秋の湯の滝](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-waterfall5-1024x683.jpg)
1980年代に外来魚(ナイルティラピアとグッピー)が人為的に逃がされて繁殖してしまうことがありました。この外来魚は藻類を食べてしまうことでマンガン鉱物の生成現象に影響を及ぼし大変問題になりました。その後駆除を行い、2019年1月に根絶をすることができました。生き物を持ち込むのは絶対にやめましょう。
![外来魚問題](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-waterfall4-1024x683.jpg)
雌阿寒岳について
写真で何度もオンネトー奥に山が出てきますが、一般的には左が雌阿寒岳(めあかんだけ)で右が阿寒富士(あかんふじ)と呼ばれています。
しかし、正式には左がポンマチネシリで右が阿寒富士です。というのも、雌阿寒岳とはポンマチネシリと阿寒富士を含む8つの火山が集まった複合火山の総称となるからです。
8つの火山は阿寒富士・ポンマチネシリ・北山・西山・中マチネシリ・東岳・1042m・南岳です。この中でポンマチネシリが一番標高が高いため、山頂に雌阿寒岳の標識があるということです。(噴火の歴史→こちら(他のホームページへ))
![雌阿寒岳呼び方](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/mount-meakan2-1-1024x683.jpg)
ちなみに、マチネシリとはアイヌ語で「女の山」を意味するそうです。雄阿寒岳はアイヌ語でピンネシリと呼ばれ「男の山」を意味するそうです。アイヌ語でよく出てくる「ポン」とは「小さい・少ない」を意味するため「小さい女の山」ということになります。
活火山ですが、火山活動が落ち着いている時は登山もできます。火山活動はしていますので、登山の際は事前に情報を調べてから登ることをおすすめします。(こちらから調べることが出来ます→気象庁)
足寄町が出している雌阿寒岳防災マップはこちらからダウンロードできます→(足寄町雌阿寒岳防災マップ)
登山
登山はオンネトー側からは「雌阿寒温泉コース登山口」と「オンネトーコース登山口」が、阿寒湖側からは「阿寒温泉コース」があります。
こちらは雌阿寒温泉コースからみるオンネトーです。
![登山道からのオンネトー](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/mount-meakan-1024x683.jpg)
山の宿 野中温泉
オンネトーの近くには「野中温泉」があります。(ホームページはこちら→山の宿 野中温泉)
![山の宿野中温泉](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/nonaka-hot-apring-1024x682.jpg)
温泉旅館が出来たのは大正3年(1914年)で、昭和48年(1973年)には国民保養温泉地に指定されたそうです。濃い硫黄泉で強い匂いがし、しかも源泉掛け流しなのでお湯も熱めです。身体の芯から温まり、登山の疲れを癒してくれます。
アイスバブル
オンネトーは冬になると全面結氷します。そこで珍しい現象が見られます。次の写真をご覧ください。
![アイスバブル](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-winter3-1024x683.jpg)
氷の中に泡が閉じ込められています。これは「アイスバブル」と言われるもので、湖底から湧き出たメタンガスなどの気泡が凍った湖面の氷の中に閉じ込められてできる現象です。
積雪してしまうと隠れてしまうので、湖面が凍結して雪が降る前にしか見ることができません。他には「糠平湖」や「阿寒湖」などでも見ることができます。
また普段立ち入ることが出来ない湖面を歩くことが出来ますので、普段見れない景色が見られます。
![冬の湖面](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-winter-1024x683.jpg)
![冬のオンネトー](https://pirkapuri.com/wp-content/uploads/2023/10/onneto-winter2-1024x683.jpg)
ただし、氷が薄いうちは湖に落ちてしまう恐れもあるため注意して歩くようにしましょう。