カメラの基本

北海道の大自然の中で撮影を楽しみたい方のためのカメラ講座です。カメラに関する基本的なことを記載しています。動物や風景写真を撮るにはそれなりの機材が必要です。当サイトエトピリカチャンネルで使用している機材は「使用機材について」で紹介しています。

​カメラの種類

ミラーレスカメラ

写した映像をセンサーを介してファインダーで確認できます。電気で出力するため「一眼レフカメラ」と比べてバッテリー持ちが悪いですが、レフ板が必要ない分コンパクトで軽量です。シャッターを切る際にレフ板を持ち上げる必要がないため、音が静かです。また、最新のセンサーを乗せた機種が多く画質が良いです。

ミラーレスカメラ

一眼レフカメラ

一眼レフカメラのレフとはレフレックス「reflex」の略で、「光を反射する」板のことを示しています。ファインダーから写る画像はこのレフ板を介した画像です。レンズの種類が豊富なことや「ミラーレスカメラ」と比べてバッテリー持ちが良いです。

一眼レフカメラ

コンパクトデジタルカメラ

コンパクトで携帯性に優れたデジタルカメラのことです。「ミラーレスカメラ」「一眼レフカメラ」との大きな違いはレンズ交換ができないことです。それでも携帯カメラと比べて、画質やボケ味などに優れ、幅広くさまざまな状況で本格的な撮影ができます。登山など出来るだけ軽量な道具で活動したいときなど、一台持っておくと頼りになります。

コンパクトデジタルカメラ比較

アクションカメラ

激しいスポーツやアクティビティ中の動画撮影に最適です。防水・防塵・手ブレ補正といった機能が備わっています。軽量なため、移動中の撮影でも人気です。ボケ味や解像度を気にせずに動画や写真を記録に残したい方にお勧めです!

アクションカメラ

レンズの焦点距離とF値とは?

レンズの焦点距離とF値。

レンズの性能は焦点距離とF値で表します。例えば「100−500mmF4.5−6.3」と記載があれば100−500mmが焦点距離で、F4.5−6.3がF値です。焦点距離は数値が大きいほど望遠となり、小さいほど広角となります。F値は数値が小さいほど「明るいレンズ」と言って、ボケ感が綺麗であったり、撮影時の露出時間が短くて済みますが、その分高価です。

レンズ記載の説明

焦点距離

撮る対象物によって必要な焦点距離が決まります。星空や風景であれば12−24mm、24−105mm、24−70mmなど広角の焦点距離を持つレンズが必要です。野鳥や小動物などはある一定の距離を取らなければなりませんので100−500mm、200−600mmなど望遠のレンズが必要になります。主な分類は次の通りです。それぞれに「単焦点」と「ズーム」レンズがあります。また、以下の分類とは別に「魚眼」レンズ、「マクロ」レンズといった種類が存在します。

レンズの分類

F値

・F値を小さくすると
被写界深度が浅く(ピントを合わせる場所が狭く)なります。そのため対象物を際立たせて撮ることができ、さらにボケ感が綺麗です。また星空や朝夕の光量が少ない撮影で露出時間が短くてすみます。ISOを小さくすることができるため、ノイズを少なくできます。

・F値を大きくすると
被写界深度が深く(ピントを合わせる場所が広く)なります。そのため、複数の対象物にピントを合わせることや、風景写真のようにすべてにピントを合わせる写真を撮ることができます。しかし、光量がすくないため、シャッター速度を遅くする必要があります。それでも十分な光量が得られない暗い場所の撮影ではISOが上がりノイズがでてしまうことがあります。

レンズの絞り

センサーの違い

カメラ選びで大切なのは「センサー」サイズ

カメラの性能は「画素数」や「連射速度」で決まるものではなく、写真を写す「センサー」サイズで決まります。フィルムカメラ(35mm)の大きさと同じサイズのセンサーを「フルサイズ」といいます。大きいセンサーほどメリットが沢山ありますが、焦点距離を稼ぐために小さなセンサーを選ぶ場合もあります。サイズには以下のようなものがあります。

  • フルサイズ
    35mmフィルムと同じサイズのセンサー
  • APS-C
    フルサイズより一回り小さなセンサー
  • マイクロフォーサーズ
    オリンパスとパナソニックのセンサー規格
  • 1型
    コンパクトデジタルカメラやアクションカメラで使用
  • 1/2.3型
    スマートフォンやアクションカメラなどで使用
センサーの比較

おすすめは「フルサイズ」か「APS-C」

センサーの中には写真を写すいくつもの受け皿がありこれが画素数であらわされます。同じ画素数でセンサーサイズが異なる場合、大きなセンサーほど「光量」を多く受け取れるため、ノイズに強いです。本格的な写真を撮りたい!という方は「フルサイズ」か「APS-C」サイズのカメラをおすすめします。

画素数の比較

「フルサイズ」と「APS-C」の違い

​ノイズの違い

フルサイズはセンサーが大きいため、同じ画素数出会った場合、より多くの光を取り込めます。ISOを上げる撮影の場合、ノイズの発生を抑えることが出来ます。星空や早朝や夕方で光量が少ない撮影ではフルサイズの機種がおすすめです。以下は比較画像です。lightroomで同じような補正をかけていますが、「星の数」と「ノイズ」に目に見える違いがあります。近年APS-Cセンサー性能が向上してきましたが、星景写真ではフルサイズには敵いません。

ノイズの比較

​ボケ感の違い

レンズの種類によって左右される要素もあるため、個人の好みにもよりますが、フルサイズの方がAPS-Cに比べてボケが滑らかです。同じ画角で同じ設定にし、交互に撮影し比較した画像を紹介します。

ボケの比較

価格の違い

フルサイズとAPS-Cの違いの一つとして価格が上げられます。フルサイズは性能の良い機種が多く高額になります。まずはAPS-Cを購入し、機材に慣れたらフルサイズを購入する!でも良いかもしれません!また、もっと小さなセンサーサイズのものもありますので「良い機材を買っても全然使わずにいる可能性がある・・・」という方はまずはそういった機種を選択すると良いと思います。

価格の比較

画角の違い

同じレンズを使用した場合、APS-Cはセンサーが小さい分、フルサイズより1.5〜1.6倍分の遠くの焦点距離で撮影できます。野鳥や航空機などの焦点距離が遠くなる撮影向きです。フルサイズは星空や風景など広角の撮影には必須です。

画角の比較
センサーの比較